心に強く残った1泊2日の呉への旅 初日午前(てつのくじら館)
なぜか以前の部署のメンバーの自宅訪問ツアーを始めたみたいで、昨年の忘年会の時に決まったらしい。もちろん自分は乗船中だった。
メンバーには時々開催されるイベントのメールを送信しているので自分のところにもお誘いが来たが、忘年会は残念ながら欠席の連絡をした。
下船して家でのんびりしていると、御一行様が「いきなり呉に行くのでよろしく。」と連絡して来た。こうして総勢7名がいきなり東京や神戸から集まって広島に来ることになった。
まあ、基本暇なのだが、移動の足をどうするか。。。広島に1名メンバーがいるが5人乗り、自分の車は7人乗り、総勢7名なので自動的に自分が運転手となった。
一行を広島駅でピックアップし、一路呉へ向かった。1泊2日の旅だ。
まず向かったのはてつのくじら館(海上自衛隊呉資料館)だ。ここには日本で唯一、実物の潜水艦をショッピングモールのすぐ横に展示しており、無料で見学できる。
船乗りとしても非常に興味が湧く。
鉄のくじら館は展示室と、潜水艦あきしお館内体験の2部に別れており、まず展示室に向かった。展示室には海上自衛隊の歴史、掃海艇の説明、潜水艦の説明などがあり、海上自衛隊の活動を理解することができる。
1990年台に起きた湾岸戦争ではペルシャ湾に機雷が設置され、それを除去するために海上自衛隊がペルシャ湾に派遣された事を記憶されている方もいるだろう。
我々船乗りには死活問題であり、入社以来貨物船が被害にあったという話は聞いていないが、今でも日本近海では戦時中の機雷が発見されているそうだ。
金属が発生する磁気に反応して作動する機雷があるので、船体は木製やFRPが使われているとのこと。
掃海艇あわしまは全長58メートル幅が9.4メートルしかない、瀬戸内海を走っている内航船の様ないわゆる小型船だ。この小型船が母船と共にペルシャ湾を往復したと聞いて、大変苦労をされたのだなと思った。(半端ないと思います。)
潜水艦といえば、男性なら一度は興味を持ったのではないだろうか。潜水艦コーナーには潜水艦の断面模型や、居住区のモデルなどを展示してあり興味深かった。でも外にはリアル潜水艦が待っている。
個室は艦長のみであとは共同部屋で、3人1部屋だがボンク(ベッドのこと)がむちゃくちゃ小さい自称180cmの自分ではもちろん足を伸ばして寝ることはできない。
一般商船でも同じだが、海上自衛隊の艦艇での唯一の楽しみはごはんだそうだ。しかしサンプルとはいえ、旨そうだ。。。。
一般商船のごはんも、もっと美味しくなればモチベーションが上がるのに。(涙)
続いてお待ちかねのリアル潜水艦あきしおだ。展示室を出てすぐ横に設置されている。船尾入口から入り、船首出口にでるようだ。
早速中に入ってみた。やはり狭い。まず天井が低く通路も狭い。イメージ的には潜水艦の船体上半分に居住スペースや艦長室、操縦席などがあり、下半分に推進機関、バッテリーや魚雷発車室などが配置されている。
見学通路は船体上半分のみが解放されているので、エンジニアとして推進機関を見れないのは非常に残念だ。
しかし、国の機密情報そのものなので、解放する訳には行かないだろう。あやしい外国人もたくさん見学に来るそうだ。
最後に艦橋にやってきた。潜望鏡は稼働していて、ちゃんと外が見える。ここにある計器や操縦席などは船に乗っていればなんとなく見慣れている。
驚いたのは計器類についている名前が全て日本語なことだ。船の計器は全て英語なので、違和感ありありだった。
完全な日本語ならまだしも、英語を日本語読み(ネガチブ→ネガティブのことですよね?)しているのはなんとかならないのだろうか?
まあ、外国人が乗組員として働くことは100%ありえないので問題ないのであろう。
最後は資料館の売店で土産物を買った。海自カレーは呉の名物になっており、29種類の海自カレーが公認となっているようだ。
ここではあきしおカレーと潜水艦玉子砲なるものが販売されていたが、公認リストにはなかった。すでに退艦しているから当たりまえか。
あきしおガチャガチャを発見!童心に帰って1回やりました。6種類あるのでフルコンプしたかったが、大人気ないので辞めた。
実物の潜水艦内部はここでしか見れません。ぜひを運んで見てください。
さて、ちょうど昼頃なので、早速海自カレーを食べに行くことになった。
現役自衛官オススメは練習艦かしまの牛タンカレーだ。呉のクレイトンベイホテルで販売されてい練習船かしまの牛タンカレーはサラダ、デザート付きで1,944円だそうだ。一番高いので期待しよう。
程よい辛さで牛タンの食感が中々良い。話を聞いてみると、毎週金曜日に牛タンカレーを食べている訳ではないそうで、普通のカレーが多いとのこと。
しかし、貨物船のなんちゃってカレーより数百倍美味しいはずである。
つづく