Sevenseas Traveller

青いだけが海じゃない

嗚呼、愛しの氷川丸。。(後編)

ぜひ近くで見たかった山下公園に係留中の氷川丸、これまで近くで見るチャンスがありませんでしたが、今回ようやく見に行ける機会ができました。

 

昨日の午後、鹿時間的余裕がなく、駆け足的な見学となりましたがご紹介します。

 

カモメちゃんたちに見送られながら氷川丸に向かって行きました。しかし、ここのカモメちゃんは目の後ろに黒い模様があるので、目が2つある様に見えます。 

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いや〜、歴史を感じる船型です。

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 こちらから船の中に入ることができます。入場は大人300円でした。

ん?船橋部分に網がかけてあるぞ? ガーン!ここも工事中で見学不可、デッキ場も平日は解放していないとかで見ることが出来ませんでした。。(涙)

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氷川丸昭和5年に建造された貨客船で、日本郵船の船で唯一沈没を逃れた船だそうです。戦前は有名人も乗船しているそうです。詳しくは以下をご参考ください。 

www.nyk.com

 

船の舵(舵板)です。氷川丸は船尾の一部になっていますが、現在の船では船尾の上からぶら下がっています。

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現代の船の舵(上からぶら下がっている)

氷川丸は2軸(プロペラも)だったんですね。現代の船では2軸船はあまりありません。昔は主機関の出力が今の主機関みたいに大きくなかったので、主機関を2台搭載してスピードを稼いでいたんでしょうね。

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エントランスロビーを抜け船内に入りました。通路の雰囲気は現代の貨物船とあまり変わらないかもしれませんが、天井のむき出しとなった電線が時代を物語っていますね。

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この辺りは元々は客室だった様ですが、公開されていませんでした。

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一等児童室です。現代のキッズルームですね。これは現代の客船でもありますね。展示されている調度品に歴史を感じますね。

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すぐ横に一等食堂がありました。船が小さいので小ぶりですが、十分ゴージャス感が出ています。天窓(電灯)があるので明るいですね。

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美味しそうな当時のメニューのモデル

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当時のネームプレート

食堂を出てすぐのところにある螺旋階段で上のデッキに行きます。手すりは真鍮で出来てますので、毎日磨いていたと思われます。

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このデッキは一等客室のお客さん専用のエリアですかね、一等図書室この先に一等社交室があります。

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一等社交室にはおじさんグループ(自分もか?)、外国人の方々がキャッキャ言ってたむろしていたのであまり写真が撮れませんでした。。

ここでダンスをしたり、カードゲームに興じたりしたのでしょうか。

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それでは船尾の方には一等喫煙室がありました。一等だけあって通路が広いですね。

 

この間まで乗っていた貨物船の方が数倍大きいのに、通路の広さはこの氷川丸より狭いです。(涙)

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ゴージャスですね。ここでコニャックのグラスを手で転がしながら、タバコや葉巻を嗜んでいたのでしょうね。

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このデッキには一等客室もあります。

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現代の客船の客室をぎゅっと小さくした感じですね。

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一等特別室です。ベッドの横にゴージャスなテーブルがありました。

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海側のデッキに出ました。奥の階段が船橋に繋がっていますが、通行禁止です。(涙)

 

しかし、雰囲気がタイタニックとよく似ていますよね。

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順路に従って船尾に向かって歩きます。天井に救命艇の番号がぶら下がっています。この上のデッキに救命艇があるんですね。脱出時には割り振られた救命艇の番号の下に集合します。その後、上のデッキから救命艇がこのデッキまで振り下ろされて、このデッキから乗りこみ、海面に下ろします。

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船尾側から、最下層デッキに行きます。一等デッキを突き抜け、一気に行きます。そこはマニア垂涎ものの機関室があります!

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だんだん下層感が出てきましたね。

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最下層の機関室に来ました!

主機関が2機、左右に設置されています!最高です!

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ここは主機関の上段です。この主機関は古い世代のタイプなので、今の主機関とは見た感じが大きく異なります。ですが原理はあまり変わっていません。

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B&Wは現存する主機関のメーカーです

エンジニア垂涎ですが、マニアックなので写真と、時々簡単な説明を入れます。

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計器が英語表記になっていますが、戦時中は英語禁止ではなかったのでしたっけ?

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機関室下段です

機関室下段にある電話室です。ここから船橋と連絡を取りながら主機関を操作していたのですね。機関制御室なく、仕事の間のお茶は機関室で取っていたと言う話を入社して聞いたことだあります。この辺りにテーブルがあったのでしょうか。。

 

今の電話はマイク付きヘッドセットが置いているだけで、防音箱なんかありません。めっちゃダウングレードしています。

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発電機エンジン、今も見た感じは同じです

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B&W社はデンマークの会社です

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時間の関係上、後ろ髪を引かれまくりながら機関室をあとにしました。しかし、機関室の入口が三等デッキにあるので、機関室の騒音で相当うるさかったに違いません。

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しかし、通路も三等デッキ感ありありですね。しかしなぜ二等客室がないのだろう?

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このデッキに三等客室があります。まるで寝台特急ですね。

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まだまだゆっくり見たかったですが、氷川丸を後にしました。

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やっぱりカモメが気になります。

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急いで最寄り駅まで行く途中に中華街の看板が!

残念、またの機会に氷川丸と一緒に行きたいと思います。本日の歩行距離は4キロでした。足が痛い〜!

 

しかし、ブログを毎日書くのは相当力がいるなと感じる今日この頃です。バルカー乗船記、船に乗るまでに終わるかな。。。

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氷川丸の見学、超オススメです。見学できないエリアが多いですが、レトロな気分に浸ってみませんか?