バルカー乗船記その15(2018年6月19日:乗船28日目)今日は船上デッキビリヤード大会
今日は船上デッキビリヤード大会の日だ。天気もまあまあで、雲が若干あるので日差し避けになってちょうど良いだろう。絶好の大会日和だ。
デッキビリヤードは2人1組のチーム同士が対戦する競技で、木のステッキで木製パックを決められたサークルに順番に入れていき、制限時間内に最終ゴールに両者が入るか、または制限時間経過時に先に進んでいるチームが勝ちとなる。
この競技は私がこの会社に入る前から存在しており、少なくとも半世紀以上の歴史がある。日本人が考案したスポーツだが、現在所属している船員の9割が外国人にも関わらず各船でプレイされているようだ。
デッキビリヤード会場は居住区周辺の両舷の広いスペース(2面)に設けられている。
天候も良く、南国チックな雰囲気だ。雲が少し少ないので日差しが肌に刺さる。ゲームはトーナメント制で1位から3位までは商品があるので、みんな本気でプレーしている。こちらも負けてはいられない。ちなみにこれまでまだ一度も入賞したことがない。
昼ごはんを挟み、午後も白熱したゲームが続く。今日は当直航海士業務および機関士当番業務以外は休みだ。
船橋にお邪魔してみた。当直航海士、業務お疲れ様です。通常は3名の航海士が4時間づつの3直制で公開当直をしているが、この日は船長以下手すきのものがゲームにあわせて当直に入る。
久々にいい天気で気持ちいい。前からの風だし、陸岸からかなり離れているので不純物なし100%天然、海の香りだ。ああ、なんて贅沢なんだろうと思う。
夕方ゲームが終了、今回も入賞できなかったが次回入賞への足がかりとなる経験を得た。パートナの経験値もかなり重要なので、こればかりは運だろう。
ゲームの後はお待ちかねの打ち上げパーティーだ!
本船は危険物運搬船ではないので、甲板上でBBQが可能だ。海をみながらのBBQは最高だ。これがタンカーなどの危険物を積載する船だと甲板上に可燃性ガスが出てくるので生火厳禁だ。
本船は日本人とフィリピン人との混乗船であるが、クリスマスなどの重要な祝日はレチョンといるフィリピンの郷土料理の豚の丸焼きが出てくる。
そんな日は朝から串刺しにした豚を炭火の上で油を塗りながら回し、半日かけて焼き上げる。そのレチョンはしばらくお預けだ。
表彰式ののち、沢山の料理とビールを夕日を見ながら乗組員たちと楽しんだ。1航海に1回(ポートヘッドランド→中国→ポートヘッドランドの1往復)の楽しみだが、乗組員たちは鋭気を養ってくれただろう。明日からまた仕事頑張ってネ。