バルカー乗船記 その28(2018年7月24日-26日:乗船64日目)フィリピン海いいね!だって時化ないんだもん
7月24日
機関長からすると、船の機器が順調に動き、主機関がプロペラを回し、船が目的地に向かって順調に進んでいる状況を常に維持するのが主業務だ。
逆に言うと、特に大きなトラブルがなければ船を運航するために必要な定期整備を滞りなく実施さえしておけば体力的、気持ち的に余裕が生まれる。ちなみに本船のコンディションは結構良い部類に入る。
船は鳥たちの休息場所?に良くなる。陸岸に近いところを走っていると、陸からの鳥や渡り鳥、海鳥など、色々な鳥たちが船上で休息、あるいは生息することがある。この鳥は小鳥なので恐らく宮古島近辺を航行している時に飛んできたとおもわれる。
こういった小鳥たちは餌を与えても基本、近づいてこない。なので、陸地を目指して飛び立つか、船上で寿命を全うする鳥たちが多い。
鳩が結構飛んできて、船上に居座ることが多々ある。足首には認識番号もしくは伝書を付けており、伝書鳩かと思うことがあるが、一度飛んでくると1ヶ月以上船の上に居座ることがあるので、伝書鳩ではないかもしれない。
バラスト水交換作業は着々と行われている。
デッキ上のサビ打ちは定常的に実施されているが、腐食の進行に整備が追いついていないのが現状だ。
サビ打ち作業時のスコールは天敵だ。せっかくサビ打ちした所が濡れる上に、ペイントを塗ったばかりのところが水に濡れるとペイントが台無しになってしまうからだ。
機関室では先日掃除した廃油タンクからでたスラッジの焼却作業が実施されていた。
もちろん廃油だけでなく、毎日発生する可燃物ゴミはこの焼却炉で焼却処分される。
今日の午後は舵の点検を実施した。ここは船の船尾側にある舵板(舵)のちょうど真上部分に当たる。海面がすぐそこに見える。ここに密航者が忍び込み密航を企てる。
そうだった、今日はみんなでBBQをやる日だった。みんなでお金を出し合い、食材を中国の船食業者から購入した。焼き鳥の串は日頃の皆さんの激務に感謝し、船長、機関長で串を打った。
天気はあまり良くないが、気温は高い。夕日を見ながらのビールは格別だ。
7月25日
今日は朝から雨が降ったり止んだりの天気だった。海は穏やかだ。
デッキ上のサビ打ちしたところに新しいペンキを塗っている。白く見えるのがプライマーといって、サビ打ちでむき出しになった鉄板に塗る錆止め塗料だ。すでにサビが浮いている・・・
今日は船内の電気配線調査を実施した。雨が降ったり、時化たりすると良く漏電警報がなる。今回もその調査だ。
夕方になって雨が上がった。最近ぐずついた天気が続いている。。
そういえば、この間掃除した廃油タンクからでた廃油を焼却中に、その廃油を集めたドラム内をのぞいたところ、不思議な結晶ができていた。
間違いなく体に悪い物質だが、黄金のピラミッドの様である意味美しい。美しいバラは棘を持つ?
7月26日
赤道に近づいているせいか、居住区の外に出ると暑い。本日の天気はまずまずだ。
船首側では甲板部の乗組員が一生懸命サビ打ちをしている。手前と奥に見えるのは錨に繋がっている鎖だ。
無風で、海象条件も良い。だが暑い。
機関室では発電機のシリンダーヘッドと呼ばれる部品を整備中だ。
車のエンジンでも同じ様なものがついているが、車の場合は20万キロ走っても交換することはないと思う。しかし発電機エンジンでは1年に1回は交換整備をしなければならない。1番の理由は、車はガソリンという綺麗な燃料を使っているが、船ではドロドロの低質油を使っているからだ。
ついでにちょっと機関室を見てみよう。これは主機関上段のもう一つ上のフロアになる。ここには本船の心臓部とも言える機関制御室がある。
これらは主機関を構成する部品のスペアで、法律で必要最低限の予備品を本船上に備え付けておかなければならないと定められている。
機関室後部にあるゴミ置場だ。今でこそ家庭ゴミを可燃物、プラスティック、不燃物と仕分ける様に日本もだんだんなってきたが、船では20年前から行われている。
容器はもちろん、地産地消ではないが空きドラム缶を再利用している。
午後から天気が崩れたが雨は降っていない。甲板部も機関部もなんか馬力かけて仕事しているな。そうか!明日は・・・
3日間で進んだ距離:965マイル(1,787キロ)
速力 :13.4ノット(時速24.8キロ)
今日の犬の散歩道(ニコンD810+AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR)
最近嫁さんのパートが忙しく、犬2匹の散歩を自分1人で行っていたので、なかなか写真が撮れませんでした。2匹同時の散歩はかなり大変です。
夕方に雲の間から太陽が覗き、コントラストの効いた雲が流れていました。
近所の梅の花も、午前中の雨で少し散っていました。
迫力のある雲が低空をゆっくりの北東の方に進んでいます。
近くの小川は雨で若干増水しています。おとといは亀がいました。
いつもの散歩道。
この子は車の通らない畦道ではリードを外しています。ちゃんということを聞くいい子です。自分たちの近くをトコトコついてきます。
近くを鳶が飛んでいました。
帰ってきた頃には雲が綺麗なピンク色になっていました。
草むしりももう一息、乗船まであと10日しかない。。。やばい。。
バルカー乗船記 その27(2018年7月20日-23日:乗船61日目)同じ航海2周目は単調だな。。
7月20日
本船は昨日京唐港を出港し、再びオーストラリアのポートヘッドランドに向け、順調に進んでいる。
中国沿岸なのにこんなに天気がいいのは珍しい。
着岸舷側は溢れた鉄鉱石でまっ茶色だ。
鉄鉱石をあげて、足が軽くなったので、久々に船首のバルバスバウが海面に顔を出している。
いやー、空がめっちゃ青いよ。
今日は出航後の手仕舞いで1日が終わるだろう。
明日からデッキの水洗いが始まるだろう。
夕焼けもオーストラリアばりの夕焼けで結構綺麗だった。明日も晴れるかな。
7月21日
今日の空は雲が多いが、不思議な形をしている。
デッキの水洗いが始まった。甲板部乗組員はいつも水浸しなる。当たり前だが冬はかなり辛いらしい。
ん?デッキ上に小魚?乾舷は10メートル以上あるし、白波は打ち上がってないし・・不思議だ。
ん?太陽の周りに虹?
ちょっと調べてみると、ハロという滅多に見られない光の現象のようだ。2重の虹色現象はレア度星3つ、ラッキー!
今日の昼ごはん、カレーと焼き魚の組み合わせはないだろ!しかし秋刀魚好きだな。
船は順調に進み、デッキ上の水洗いもドンドン進んでいる。
おっ、もう晩御飯か。野菜が結構な勢いで出ているが、次の中国まで持つのかな?最悪ポートヘッドランドで買出し部隊が出動することになると思う。
7月22日
今日の天気もまずまずだ。本船は現在東シナ海を南に向かって航行している。
昨日でデッキ洗いを終了し、本日よりバラスト水交換作業が始まった。
バラスト水交換作業とは? ⇩⇩⇩⇩
ん?選手に海鳥が集まっているな。
しかし、今回は警戒してか離れたところを飛んでいたので、綺麗な写真は撮れなかった。200mmの望遠レンズ欲しいな。
今朝は朝ごはんが欲しくなかったので、昼ごはん時に一緒にいただいた。オリジナルの昼ごはんはラーメンに肉まんだ。
朝ごはんによくSPAMが出てくるが、これはこれでいける。
船はドンドンオーストラリアに向け、進んでいく。
7月23日
今日の午前中に宮古島の横を通過し、フィリピン海に入った。乗船して2ヶ月が経過したか。1航海が2週間と短いので、航海の割に月日が進んでいない気がする。
日本南方の島々のすぐ脇を通過することがあるが、どの島にも訪れたことがない。いつかは行ってみたいなと思う。
午前中はデッキ上の消火栓からでる海水の圧力チェックを行った。機関室にある消火ポンプの能力が低下しているかどうか確認する必要がある。
ポンプの圧力計も正常値を示し、水の勢いも問題ないことが確認できた。
海がだいぶん綺麗になってきた。船が作り出す泡によって、海面の表情が色々変わるのを眺めるのが好きだ。
今日の昼ごはんだ。炊き込みご飯とチキンウイングの組み合わせもおかしい。。
バラスト水交換作業は継続して行われている。
デッキ上が水浸しだ。ある舟でこのタイミングでプールパーティを本船上で実施し、水浸しのデッキを滑って遊んでいたら勢い余ってハンドレールの隙間から船外に落ちた事故があったらしい。本船ではもちろん禁止している。
中国といえば青島ビール。本船の主力製品である。1ケース11ドルくらいだっか。免税品なので安い。
味は爽やかだが少し薄い。アルコール度数も確か3.5%しかなかったはずだ。
4日間で進んだ距離:1,134マイル(2,100キロ)
速力 :11.8ノット(時速21.8キロ)
やべえ、またやってしもうた〜! 学習能力なぁ〜のぉ〜
昨日の夕方、犬の散歩から帰ってラインを見ると数日前に入っていた学生時代の同級生からのメッセージが目に入った。
「今日、18時半に迎えに行くけん、よろしく。」
そういえば以前3月に入ったら船に乗る前に一回飲もうやと言っていたな。
当日の、それも17時半に気づくとは。。 ま、用事もないし大丈夫じゃわ、と飲み会に出かけた。
本日は自分も入れて4人。幹事の後さんはずっと幹事をやってくれている。いつも連絡をしてくれて、休暇のタイミングを掴み、飲み会をセットしてくれる。
ブジさんは学校を中退したが、自分たちと学生時代から仲が良く、今でも付き合いが続いている。色々と転職をしていたが、今は介護士として落ち着いている。
ゲジさんは内航フェリーに乗っている。卒業してからしばらく疎遠になっていたが、後さんがねじ込んできた。と言っても昔は仲良しだったので全然違和感はない。
ブジさんとゲジさんは独身だが、ゲジさんは船に乗っているのでブジさんより羽振りがいい。車はレクサス、バイクはハーレー、すげえ。しかしなんで結婚せんのじゃろーか不思議じゃわ。
やっぱり気心知れた奴らとの飲み会は楽しい。昔話に花を咲かせた。恒例のテレホンタイムでは酔っ払った勢いで学生時代の同級生に電話をかけまくる。ごめんなさい。
卒業以来、まだ同窓会をやっていない。このプチ同窓会でいつも議題に上がる。「誰もやらんけぇ、しょおがなぁ〜のぉ、ワシが幹事やっちゃるわぁ!」
と、口を滑らせて言ってしまった。。。 どーしょーかー。
案の定、年甲斐もなく二日酔いだ。なんでこんなに学習能力がないんじゃろうか?
と、これをベッドの中で書いています。もう2時かぁ〜、そろそろ起きよう。
乗船が近いのに、こんなダラダラした生活じゃだめじゃ! と、思う自分だが。。。
私がやった英語の勉強法について(ほぼ独学)
皆さん、英語好きですか?または興味ありますか?
私の仕事は外国航路の船乗りですが、現在アラフィフの私が入社した1990年代前半は外国人の乗組員が日本船の外国航路に配置され始めた時代でした。それまでは全員日本人で運航されていました。
船は外国に寄港するので、英語が必須なのは当たり前ですが、当時は今よりも英語の必要性が緩かったように思います。
学生の頃から英語に興味がありましたが、成績には結びつかず可もなく不可もなくって感じでしたが、なんとか内定をもらいました。
会社に入って1ヶ月半は新入社員研修ということで会社の研修所にカンズメとなっていました。研修では英語の重要性を嫌という程聞かされましたが、入ってすぐの我々はあまり誰も気にしていませんでした。
しかし、その後の最初に乗る船(親船)が発表される日が近づくにつれ、みんなドキドキし始めたようです。
みんな、日本人全乗船への乗船を希望していました。なぜならみんな英語が苦手だったからです。そんな中ついに発表日が来ました。
乗船する船が発表された時、ガーン!クリティカルヒット!私は希望と不安でいっぱいになりました。なぜならフィリピン人との混乗船だったからです。
それらか乗船まで英語の勉強をしましたが、一朝一夕で上手くなるものではありません。乗船日、舷門でフィリピン人当直者に話しかけられましたが、半分くらいしかわかりませんでした。
その船で英語の重要性を嫌という程思い知らされたことは言うまでまりません。それから英語を勉強するようになりました。
英語を勉強するにあたり、私が重要視したのは以下の3つです。心に残ったのは研修所の英語の先生に言われた、「1日5分でもいいから毎日続けることが大事だ。」私はそれをなるべく守りました。
英語のストーリーを聞き、それをカタカナでもいいので聞こえた通りに書く。
時間はかかるが1行1行でもいいのでこれを繰り返していくと、カタカナで書いた部分も含めあとで答え合わせをする事で、正しいスペルおよび発音を覚えることができるし、リスニング力が上がる。
会話内、本やテレビで聞いたことのない単語はカタカナで書き、後で調べる。
これを1日5分、いいえ、1行でもいいから続けていました。
覚えた単語を実際の会話の中で使ってみる。
その単語が使えるような話題に持っていく。その単語が通じれば意味や発音はあっているので、自分の自信にもなる。
普通の生活では難しいかもしれませんが、これは貨物船時代からフィリピン人乗組員を捕まえて練習していました。
これでボキャブラリーが増えていきました。
英英辞書を常に最初に使う。
カナダのバンクーバーで買った英英辞書です。辞書だけあって英語でも分かりやすく説明されています。
この英英辞書で調べてもわからない単語を英和辞書で調べます。トイレに行くときに持って入り、よく読んでいました。(汚い話ですいません。。)
1996年に客船でバンクーバーに寄港した時に買ったようです。戸棚で眠っている事が多いですがこれを機会にひっぱりだしました。。
以上3点をずっと心がけてきたつもりですが、途中で貨物船から客船への乗船が命じられ、お尻に火がつきました。
客船での職場の上司、部下は欧州人、貨物船のフィリピン人との混乗船とは訳が違いました。この切羽詰まった状況に晒されたため、英語を死に物狂いで勉強したことも大きく影響していると思います。
自分の経験上、場数をこなす、すなわち、いかに外国人と英語で会話する機会を設けるかに寄るところが大きいと思います。
今では海外、例えばフィリピンへの短期海外留学に安く行けたりるするので、それを利用すればかなり大きな力になるかと思います。
また、メディアやインターネットを駆使すればすぐ英語環境に触れることができるのも昔と比べて大きな利点ですね。
その甲斐あって、TOEIC1回目で700点を20代で取ることができました。客船乗船後は、海外駐在もやらして頂き、さらなる英語力の向上に繋がりました。
TOEICは1回受験だけでその後受験していませんが、自分の実力を把握するため、さらなる英語力の向上を目指して勉強しようかな、と思う今日この頃です。
しかし、我々が入社した時と比べ、最近の若手や新入社員の英語力はかなり向上していますね。頼もしい限りです。
あと、努力してある程度の英語レベルを超えると英語力があまり劣化しない気がします。(ある程度のレベルがどのくらいのレベルかはっきり言えませんが。。)
英語が少しわかるようになると、他の言語を勉強したくなります。20代の頃、船で南米によく行く機会がありましたが、ポルトガル語やスペイン語を見よう見まねで使っていた事を思い出します。真剣にやっておけばよかった。。
自分の勉強法が参考になるかどうか分かりませんが、これから英語を勉強しようと思っている人たちに、少しでも参考になればと思います。
継続は力なり、TOEIC もっと点数狙ってみようかな。。
バルカー乗船記その26(2018年7月16日-19日:乗船57日目)京唐港に着岸。なんじゃ?またもや上陸できんじゃと!
7月16日早朝、本船は京唐港(JingTang)に向け動き出した。
タイムラプスをご覧になられると分かるが、入港中霧が若干出てきたが、そのまま入港することができた。
Shifting to JingTang berth on 20180716
着岸後すぐ荷役が始まった。荷役装置3台で豪快に荷役を始めたが、鉄鉱石こぼしすぎだろ!
Cargo Opeation at JingTang port on 20180716
とりあえずスタンバイが長かったので昼ごはんだ。
カボチャの味噌汁はもう勘弁してほしい。。。
外はこんな感じで何もない。代理店の情報では、現在港湾地区のセキュリティレベルが引き上げられており(なぜ?)港湾地区内のマーケットにはいけるが、万里の長城は無理だとの事であった。
もう言葉も出ない。。。フィリピン人乗組員は気持ちの切り替えが早く、「Saving money, sir!」とか行っている。そんな事もあろうかと船食(船の食料を注文する業者)にプライベートオーダーで必要なものは頼んでおいた。
7月17日
荷役は夜通し行われている。朝の京唐港だが工業港だけあって何もない。本船の船尾側にはなぜか沈船がある。
今日は燃料油を補給する予定だ。今回はC重油(低質燃料油)を1,700トンを補給する。単純計算で燃料代8,000万円だ。大連船籍のバンカーバージが到着。
燃料補給中は、本船側の燃料タンクの量を定期的に計測している。車のガソリンメータと同じような遠隔のレベル計だけでなく、タンクのてっぺんについている穴からサウンディングテープ(巻尺)を入れて、実際の燃料油のレベルを計測している。
本船の船首側では他船が揚げ荷中だ。
やっぱり本船の船尾側にある沈船が気になるな。
7月18日
燃料油も無事補給が終わり、その他予定作業も終了。上陸もできないし、とっとと出港したい。
中国の港では、土産物屋が本船に乗ってきて、空いている部屋で店を出す。昔は日本の港やアメリカの港などで日本人の土産物屋が乗ってきて商品の販売だけでなく、上陸用のタクシーの手配や観光地ツアーなどをアレンジしてくれた。
中国の土産物屋も似たようなアレンジをしてくれるが、何せ上陸できない。。
中国国内限定のSIMカードが飛ぶように売れている。1ヶ月間有効、3GBで7米ドルだ。4Gシグナルで結構使える。
ちなみに船内通貨は日本円ではなく米ドルとなる。フィリピン人乗組員の給与は大半が本国送金だが、一部は本船上で米ドルで支払われる。
今日の昼ごはんはコシのないうどんに餃子だ。そういえばうどん餃子定食って日本で聞いたことないな。。
荷役も順調に進み、本船作業もトラブルなく終了した。あとは出港するのみ。
7月19日早朝に本船は無事、京唐港を出港し、再びオーストラリアに向かった。
今日の昼ごはんは棒々鶏にあさりのスープだ。おっ!食料を補給したので、久々に生鮮野菜が出ている。でもあまり美味しくない。。
渤海を抜けるまではやはり船が多い。
Sailing out from JingTang on 20180719
今日の晩ごはん
オーストラリアに向け、早くどんどん進んで行こう!
洋上ですれ違う外国航路の船たち その3(2011年10月 シンガポール)
シンガポール駐在時、錨地に来た船の訪船によく行った。
錨地まではサービスボートを手配して行くが、片道30分から1時間くらいかかる。
大きなコンテナ船が見えた。MAERSK LINEのコンテナ船だ。
船名 :MAERSK KENSINGTON
船籍 :米国
総トン数(G/T) :74,642T
全長 :299.47m
幅 :40m
積載能力 :6,200TEU
竣工 :2007年
アメリカ船籍の船はあまり見たことがない。映画「キャプテン・フィリップス」に出ていたコンテナ船が確かMAERSKの船でアメリカ船籍だった。なのでアメリカ軍が救出に行けたはずで、これが他国の船籍だと話がややこしくなるはずだ。
ところでストーリは結構盛られていたような印象を受けた。
大型船に燃料を補給するバンカーバージと呼ばれる小さなタンカーが多い。大型船がここでよく補給するからだ。
確かこの辺りに住んでいたなぁ。シンガポール海峡が一望できて景色が最高だったが、会社まで50分くらいかかり、シンガポールに来ても東京と変わらない通勤時間で同僚から笑われていた。しかし2階建バスの2階部分で景色を見ながら通勤したのもいい思い出である。(すいません、どうせもいい話でした。。)
画素数が低すぎて船名が読めないが、シンガポールではよく売船取引が行われる。売船時にはもちろん荷物は全て上げておかなければならないほか、船内の備品や部品なども撤去しておくことが多い。煙突マークも事前に消しておく事もある。
このコンテナ船も売船予定か、または洋上修理を予定しているかもしれない。
この船は一般貨物船と呼ばれ、色々な貨物に対応できる船倉を持っており、またクレーンを持っているため本船側で荷役をすることができる。
船名 :MINERO TRES
船籍 :リベリア
総トン数(G/T) :33,044T
全長 :189.99m
幅 :32.3m
積載能力 :N/A
竣工 :2011年
と、言うことはこの船は竣工したての新造船だったわけである。
インターネット情報ではこの名前がすでに2回目で、現在はKAVALA SEASと言う8番目の名前で運航されているようだ。
船主、特に中小船主の経済状況によって頻繁に売買される事もある。
またもや一般貨物船だ。雰囲気的にすでに何回か売買されている匂いがする。船名の上にある文字はヒンドゥ語なのだろうか?
船名 :UTTARKASHI
船籍 :インド
総トン数(G/T) :47,213T
全長 :189.01m
幅 :30.43m
積載能力 :N/A
竣工 :1986年
なんと、これまでで最長老の船で、1986年竣工、インド船主で運行されていたようだが、2011年に船名が変更となっている。まさにこのタイミングで売船が行われていたらしい。
と、言う事で帰路に着いたが、マリーナベイサンズ横のガーデン・バイ・ザ・ベイがまだ工事中だ。そういえば着任当初はまだ全部オープンしてなかったように思う。
オフィス街も2011年当時に比べ、現在はタケノコのように立っている。
月日が立つのは早いなぁ。
バルカー乗船記その25(2018年7月8日-15日:乗船53日目)ん?中国揚げ地に着いたけど5日間の沖待ちか。。
7月8日
本船は東シナ海から黄海に入った。中国特有のどんよりした天気だ。
いつも通り甲板上を歩いていると、ん?デッキ上に小魚だ。昨日青波が船首部分に上がっていたので、その時に打ち上げられたのだろう。
中国近海はとにかく漁船の数が半端ない。
漁船の方が避けてくれるとありがたいが、操業中だと避けない事もある。その時は本船が事前に大きく回避する事で衝突を避ける。
その後、超大型コンテナ船とすれ違う。あのような船に乗れることは船乗り冥利につきる。いつか乗りたいな。しかしiPhoneの写真では拡大しても船名は分からない。残念!
タイムラプス、始めました。天気がどんよりしているので、見応えありません。(汗)
Time-Lapse : Sailing at Yellow Sea
7月9日
本船は渤海に入った。渤海入口が狭い上に船舶が輻輳するので、機関部も入直(ワッチ体制)とした。今夜には京唐港(JingTang)の錨地に到着予定だ。
そういえば、ミニファミコン(週刊少年ジャンプバージョン)が発売されたな。自宅にラインで連絡するとちゃんと届いていた。また収集グセが出てしまった。。
ちなみに自分の携帯電話の待ち受け画面は本船の写真だ。かっこいいっしょ?
7月10日(沖待ち1日目)
本船は昨晩錨地に錨を入れた。今日は不思議と天気が良い。
中国ならでは光景だが、揚げ荷待ちのバルカーが結構錨泊しているようだ。
錨のチェーンの張り具合を確認した。錨は海底をしっかり掻いているようだ。
今日の昼ごはんはカレーにあさりのスープだ。カレーは誰が調理してもまず味には問題ない万能料理だ。
甲板部はハッチカバーのサビ打ちを開始したようだ。
入港前に整備したフェアリーダーが光る。
午後になって天気がめちゃくちゃ良くなった。まるで中国ではないようだ。
甲板部がサビ打ちを行なっているハッチカバーはヘリポートになっている。通常、水先案内人はボートで本船に乗り込んでくるが、オーストラリアではヘリで入港中の本船に乗ってくる。そのため、一番最初に手をつけたようだ。
本日午前中のタイムラプス
Time-Lapse : Jingling anchorage
船尾側のフェアリーダーの整備も着々と進んでいるようだ。
プールにも水張り中。海水温度は24度あるので、プールは快適に入れそうだ。
ちなみに船がある国の領海内に滞在する時は、船のメインマストには入港した国の国旗を掲揚している。国際法で定められていると思うがちょっと定かではない。
本日午後のタイムラプス
Time-Lapse : At JingTang anchorage on 0710 afternoon
いやー、ほんといい天気だ。
今日の晩ごはん。オムライスに揚げ魚の餡掛けだ。味噌汁にはかぼちゃが入る。日持ちしない野菜が切れかけている証拠だ。
本日の夜のタイムラプス
Time-Lapse : At JingTang anchorage on 0710 at night
7月11日(沖待ち2日目)
本日も錨地で待機だ。天候は昨日ほどではないが良好だ。海も穏やかでありがたい。本日もたくさんのバルカーが錨地で揚げ荷の順番を待っている。
機関部では機関室の廃油タンクの掃除を実施している。機関室で発生する全ての油はこのタンクに集められ、水分を飛ばす。そうして廃油分だけになったものを機関室内の別のタンクに集め、陸揚げ準備をしておく。
タンク内部はドロドロでネチネチの残渣物がタンクの底部に沈殿している。これを人力でかき集める。かなり過酷な労働だ。ガチ3Kの職場である。
この残渣物はドラム缶で2缶(400キロ)発生するので、これは船内の焼却炉で焼却している。
途中から渤海名物の霧に囲まれた。雨は降らないがずっと曇りの嫌な天気だ。
本日午前中のタイムラプス
Time-Lapse : JingTang anchorage on 0711
午後はレスキューボートの試運転および船体外板チェックが行われた。
外板コンディションもチェックしていく。海側から船を見ることがないので、こういうビューは新鮮だ。
船体中央のドラフトマークだ。18メートルも足が入っている。
本日午後のタイムラプス
At JingTang abchorage on 0711 PM
7月12日(沖待ち3日目)
今日も中国らしい天気だ。代理店からの入港の連絡も無く毎日が同じ繰り返しのような気がしてきた。
海鳥たちが本船上空を飛んでいる。そういえば中国側ではあまり海鳥を見ない。船内では中国の漁船が中国沿岸の魚を取り付くしたためと言うが、確かに漁船もあまり近海では操業していない。
本日のタイムラプス
Time-Lapse : JingTang anchorage on 0712
ヘリポートになっているハッチカバーの整備が終了。新造船の時は本船全体があんな状態だったのに。。まだまだ手がかかるな。
流石に3日目となってくると、主な整備作業は終了したので手持ち無沙汰になってきた。ネタもないので、久々に綺麗な夕方の景色を鑑賞しよう。
7月13日(沖待ち4日目)
今日は朝からずっと霧だった。ご飯も同じ。。。早く港に着けてくれー!
7月14日(沖待ち5日目)
船内娯楽といえば、映画を見たり本を読んだり、またはカラオケをしたり。テレビはローカルチャンネルしか映らないので中国語の放送のみ。
船内インターネットは激遅プンプン丸で、通信バンドが狭いので乗組員の休息時間帯にはメッセージ一つ送るのに数分かかるくらい遅い。
陸岸からの距離も結構あるので、陸の電波は届かずまさに海の孤島状態だ。。
船内にSlopchestと呼ばれる、いわゆるストアがあり、そこで趣向品やちょっとした生活用品を買うことができる。船内ではヘビーリカー禁止、ビールやワインなののみ嗜むことができ、これらはこのSlopchestで購入する。これだけ沖待ちが長いとビールやワインの在庫が心細くなってくる。と言うか、もう売り切れである。。。
今日も曇りなのにべた凪で不思議な風景だ。
海の色も見方によって色々と色が変わるが、基本綺麗ではない。。
船の食事も生鮮野菜がほぼ切れたので、食事中の野菜率がかなり低い。一昔前はビタミン不足で脚気になっていたと言うが、戦場における生鮮野菜の保存方法に劇的な進歩はないようだ。食事にも悲壮感が漂う・・・
今日のタイムラプス
居室の窓にiPadを貼り付けて船の動きをタイムラプスで記録を開始した。今回のように、状況によってはいかに単調な船上生活となるか、感じでもらえると思います。
本船の周りにいる錨泊している船が、潮の影響で動いているように見えます。
Time-Lapse : At JingTang anchorage on 0714
時計の針を夕方まで進める。
やはりずっと海の上で止まりっぱなしより、港に着くか、海上を航行している方がメリハリがある。このままだと乗組員のモチベーションがやばい。。
7月15日(沖待ち6日目)
今日も霧っぽい天気だ。どうも明日入港できるかもしれないと言う代理店からの連絡があったが、霧が濃いと港が閉鎖されてしまうので、天候次第だ。
どうも機関室の主機関を温める蒸気ラインの調子が悪い。主機関停止中はいつでも運転できるように常時温めており、その熱源に蒸気を使っている。
本来は自動で主機関の冷却清水温度を80℃近辺に維持しているが、どうも温度が上下に振れている。
またもや一杯やりたくなる料理が昼から出たか。よく見る魚だが、名前が分からない。
午後に正式に連絡が入り、明日着岸が決まった。
乗組員も大喜びだ。ある乗組員は以前この近辺の港に入った時に万里の長城入ったらしい。もしかしてもしかして、万里の長城に行けるか?その前に上陸できるか?
本日のタイムラプス
午後デッキ上を歩くと、船首にトンボ?がいた。日本だと秋の到来を知らせるものだが、まだ7月なのに中国ではトンボ?
午後天気も良くなり、入港準備も終了。
本日は半ドンで明日に備えた。ようやく入港だ!
やべえ、久々に深酒してしまいました
突然ですが、今東京です。1泊2日で今日帰りますが。
休暇中で体が トロけていたところ、会社から呼び出しがありました。もちろん事前に連絡はあったのですが・・
東京までは飛行機です。ドアドアで3時間、新幹線より便利です。
まだ時間があるのでちょっと早い昼ごはんをいただきました。以前食べた葉わさび蕎麦が美味しかったので、その店を探しましたが・・・・
ガーン! 第1ターミナルの方でした。😭😭😭
この葉わさび蕎麦をたべるため、次回はJALで来ようと思います。今回は姉妹店で鴨せいろ蕎麦をいただきました。はわさび蕎麦の方がいいな。
それから東京駅へ移動しました。駅前がきれいに整備されていました。
それから会社に移動し、用事を済ませ、仲間たちと一献かたむけました。
いや、一献どころではありませんでした。何時に帰ったか覚えていません。😰😰
久々に会う人たちで、話も酒も弾みました!
ホテルは帰りを考えて京急蒲田駅の近くにしましたが、田舎もんが駅から歩いて5分と言われても分かるわけありません。・・・
結局ホテルの人が迎えに来てくれました。どうもすいません。。(汗)
このホテルの部屋は小さいですが、きれいでベットもふかふかで気持ちよかったです。バスタブも深く、しっかりと入れました。
ここはリーズナブルおすすめです。次回も泊まろう。
今朝ですが、不思議と二日酔いではありませんでした。なぜだろう?
毎回反省しますが、またやってしまいます。学習能力ゼロです。
しかし、下手したら不審者扱いで警察を呼ばれるか、かオヤジ狩りに会ってもおかしくなかったと思います。ほんとに気をつけよう。
ていうか幹線道路に面しているじゃないか?なんで住宅街に迷い込んだ?
危ない、危ない。
京急蒲田駅から羽田空港までは電車で25分くらい、ホテル便利いい場所です。
実は私、マイラーです。といってもシンガポール駐在時に自然と溜まり、今もコツコツ集めています。なのでダイヤモンドメンバーになったこともあります!
という訳で、これから帰ります!
3月15日に神戸から乗船する命令が出るそうです。休みはあと2週間ちょいか・・
バルカー乗船記その24(2018年7月7日:乗船45日目)バシー海峡を抜け、東シナ海へ あぶねーじゃねーか!
7月5日
本船は台湾とフィリピンの間にあるバシー海峡を抜け、台湾まで進んできた。バシー海峡では第2次世界大戦時に、アメリカ軍の潜水艦によってたくさんの輸送船が沈められており、「魔の海峡」呼ばれていたそうだ。通峡時には手を合わせている。
昨日の地球さまの威嚇通り、天候が冴えない。海も荒れ、風も強く、雲も厚い。
先日からサビ打ちをしていた係船機のペン塗りが終了した。見た目は綺麗でも、サビ打ちを丁寧にしなければ、すぐサビが発生してしまう。
1隻のバルカーが後方から迫ってくる。バシー海峡は東アジアと西アジアを結ぶ交通の要所で船が多数航行している。
台湾沖までやってきた。携帯の電波が繋がるぞ!
与那国島の近くも航行するので、その時には日本の携帯電波が入るものの、2時間から3時間くらいしか使用できない。
今日の昼ごはんは冷やし中華に秋刀魚?からしがあればなんとかなる。マヨネーズは普通使わないよね。
本船の右舷前方にいる船は液化天然ガス運搬船、通称LNG船(Liquid Natural Gas Tanker)だ。基本的にLNG船はバルカーより船速が早い。
この船は本船の後方から左舷側を追い越し、それから舵を急に右に切って、本船の前方を横切っていった。
今日本で問題となっているあおり運転の海バージョンの様な操船だった。
「あぶねーじゃねーか!この野郎!」と叫びたかった。
まあいいや、今日の晩ごはんはコロッケです!
コロッケ、まいうー!
7月6日
今日は昨日より海象は落ち着いているが、すっきりとしない天気だ。
船首にたくさんの海鳥がいる。
かなり接近して飛行するので、こちらがたじろぐ。それにしても写真の腕前がへぽこなのでシャッターチャンスが勿体無い。この鳥はカツオドリですよね?
機関室では発電機の定期点検を実施中だ。発電機はディーゼルエンジンで駆動される。こまめな点検、確実な整備が事故や故障を未然に防ぐ。
甲板上ではフェアリーダーの整備が行われている。フェアリーダーとは船を岸壁につなぎとめておくホーサー(太いロープ)を船から外へ、また外から船へ引っ張る時のガイドで、ホーサーの動きに合わせて回転する様になっている。
7月7日
本船は中国の上海沖まで到達した。今回の揚げ地は渤海内の京唐港(Jingtang)だとのこと。この港は中国の天津の近くにある港ある。渤海は黄海のさらに上に位置する海である。
船は順調に進んで行く。
海象状態が悪く、白波が船首部に打ち上がっている。
今日の昼ごはんは3色そぼろ丼と焼き魚だ。そぼろ丼はよしとしても、この焼き魚はやけに色が黒い。そういえば野菜があまりでなくなっている。
新鮮野菜は日持ちがしないのでしょうがない。ああ、新鮮な野菜サラダが食べたいな。
午後、本船の後方を他船が横切っていったが、かなり近い距離だ。またもや挑発しているのか?
本船の航跡を横切っていった。てかこんな天気の中プール入っとるやないかーい!
まだ寒くないからいいけど。
晩ごはんに前回教えたお好み焼き?が出た!
食べてみると・・・オレンジ色で少し甘い。チーフコックに聞いてみるとかぼちゃを使ったとの事だった。そういえばかぼちゃの味噌汁がよく出るくらいかぼちゃを使う傾向があったか。まあ食べれるからいいか。
もう1つはシチューの様だが別の料理みたいになっていた・・・(涙)
3日間で進んだ距離:942マイル(1,774.6キロ)
平均速力 :13.1ノット(24.2キロ)
外国航路の船乗りになるためには? 外国航路の船に乗るための免状を取得するまでの巻
皆さんは船乗りに興味がありますか?
今回は船乗りになるまでの道のりをご説明したいと思います。
基本的にこれまでは外国航路の大型船貨物船の船乗りになるためには商船系の学校を卒業しなければなれません。商船系の学校とは高校を卒業して入学する商船大学、中学を卒業して入学する商船高等専門学校です。
商船大学は東京海洋大学(旧東京商船大学)と、神戸大学(旧神戸商船大学)の2校、商船高等専門学校は富山、鳥羽、広島、弓削、大島の5校があります。
上記の学校以外に、水産大学校や一般大学の水産学部の卒業すると大型船舶に乗るための国家資格を受けることができますが、以前は大手海運会社では旧商船大学、または商船高等専門学校の卒業生しか採用していませんでした。
現在では水産大学校や一般大学の水産学部卒業生なども採用しているほか、一般大学の水産系以外の一般学部の卒業生にも門戸を開いています。
大型船舶に乗り込むためには国家資格が必要で、この国家資格を受験するためには乗船履歴が必要です。そのため、商船系、水産系学部では授業に乗船実習があるため、卒業時には乗船履歴が付いています。
国家資格を取得するためには、筆記試験、および口述試験の2種類に合格して初めて国家資格(海技士免状)が取得できます。商船系、水産系の卒業生は大型船舶に乗り込むための乗船履歴がついている他、三級海技士の筆記試験が免除されます。したがって、口述試験を受験し、合格すれば三級海技士の免許がもらえます。
一方、一般大学の海事系学部以外の学部を卒業した人は、上記の特典はありません。なので、入社した後に海技大学校で座学を受けながら、航海訓練所の練習船や会社の船で乗船実習を行なっていきます。ちなみに、この勉強期間中は会社からちゃんと給料が出ます。
そうして定められたカリキュラムをクリアすると我々と同じように三級海技士試験を受験することができるようになります。
以前は海運業界に女性海上職員(航海士、機関士)などいませんでしたが、現在では女性海上職員も海上で頑張っています。
こうして出身校は違えど、三級海技士免状を取得すると外国航路の船に三等航海士、三等機関士として乗船することができるようになります。
やはり海に魅力を感じる方もいらっしゃる様で、一度就職や進学したものの、船に乗りたいので学校に入り直した人なども結構いらっしゃいます。
船乗りの魅力として、勤務と休暇できっちりと分断されるので、メリハリがあり、休暇をまとめて撮ることができる、給与が結構良いというのが魅力として捕らえられている様です。
ところが、「彼女ができた」、「彼氏ができた」問題で最初の分岐点(?)が訪れます。長期で家を留守にするスタイルについて行けるかどうかです。これで仕方なくやめていく人々もいます。
しかし、歳を重ねていくと「亭主元気で留守がいい」のが当たり前(?)で、いい歳した旦那が仕事をせず家にずっといると妻はいい顔しないのは世の常の様です。。。
なので、若手には悪いことだけでなく、船乗りとしていいところも人生の先輩として説明していますが、どう伝わっているのでしょうか・・・
今回は外国航路の船に乗るための道のりについてご説明させていただきました。文字だけですいません。
今日の犬の散歩はドックランです(AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G)
今日は実家のドックランに犬を連れて来ました。ドックランと言っても休耕田です。妹が飼っている犬2匹も合流です。
いきなりうちのゴジとコロ助がケンカをして、コロ助は退場処分になり、車に待機。ゴジは右目まぶたを少し負傷しましたが、大事には至りませんでした。
弱虫ゴジが戦ったところを見て、ちょっと感動したぐらいです。
リボンはメスなので、性格が大人しく賢い犬です。
うちの犬2匹はボールを投げても反応しませんが、リボンはボールを投げると取って来ます。こういうのに憧れます。
うちの次男は一応野球部ですが、リボンの方が玉取りはうまいし、早いです。
レナちゃんはいつも安定感がありバッチリです。
帰りに実家の第二農園から野菜をもらって帰りました。
すぐ横を山陽本線が走っています。
ペナントレースシーズンになると、広島カープのデコレーションを施したカープ電車が走ります。
以前カープ電車を撮影しようとしてiPhoneを落としました。(涙)
実家のミモザ、綺麗に花が咲いています。
さあて、明日は月曜日。1週間がんばりましょう!(自分は休みですいません。。)
今日の犬の散歩道(ニコンD810+AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G)
今日は土曜日、天気が良かったですね。
自分は毎日休みなので、土曜日だからといって特に出かけることはありません。子供も大きくなったのでみんなでどこかに行くという事は最近あまりありません。
いつもの様に夕方に犬の散歩です。近所の梅がだいぶん咲きました。
鉄塔の上でカラスが鳴いていましたが、よく響いていました。
レナちゃん(雑種:メス)
近所の梅の花
よし、今日は草むしりをちょっとしました。
ビフォー
アフター
まだまだです。
今日の犬の散歩道(ニコンD810+AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G)
今日は一日中どんよりとした天気だった。
庭の草むしりも夕方にちょっとしかしていない。やばい。。
庭の木の根元にむしった雑草を乾燥させるために置いているが、かなり取ったのではないだろうか?This is an endless story..
今日はちょっと散歩ルートを変えて、前から気になっていた神社らしきところへ行ってみることにした。いつもの梅の木だ。
おっ、白鷺か?よりによって今日も50mm単焦点レンズだった。。
ちょっと家に帰ってトリミングしてみたのがこちら。
さすがD810は1代前の上級機だけあって結構見れる画質だと思う。
田んぼの中を突っ切る通学路。車ももちろん走っているが、登下校時には子供達で埋め尽くされる。(ちょっと盛ってます。)
あそこに見えるのが今日の散歩道の神社。
このあぜ道の一部が昨年の西日本豪雨災害の時に崩れたらしいが、乗船中だった。
だいぶん近付づいてきた。
イノシシよけの電線が張り巡らされ、入れる状態ではなかった。賽銭箱が中にあるみたいだが、お参りしている様な感じではなかった。今度近所の人に聞いてみよう。
田んぼの中の一本道を戻る。
田んぼの周りには電線が張り巡らされている。夜にスイッチを入れている様だが、田植えのあとからなのだろう。電源が入っていると危ないな。犬が当たりそうだ。
近所の梅の木。右と左で花の咲き具合がなぜ違うのだろうか?
めっちゃ田舎ですが、瀬戸内大好きです。しかし今日は犬が登場していないな。
バルカー乗船記 その23(2018年7月4日:乗船42日目)地球さまに威嚇される
7月3日
船は昨日シブツ海峡を通過し、スールー海の設定された危険海域を抜けた。今日も順調にスールー海を航行中だが、もう安全海域だ。
前航もそうだったが、流木が今回も多い。大きな浮遊物だと避けなければならない。最悪、水面下にあるプロペラや舵が損傷してしまう。
今日はライフボート降り出し用ウインチの点検だ。緊急時、乗組員はライフボートに乗り込み、艇内にある脱出装置を作動させると、重力で海面に落ちる仕掛けだ。海面に落下しても大丈夫な様に設計されているはずだがあまり乗り気しない。
国際法では緊急時にきちんと作動する様に定期的にライフボートを着水させ、作動テストをしなければならないと定められている。
自由落下式のライフボートは毎回落とすわけにはいかないので、代わりにウインチで釣り上げて海面まで下ろす様な仕組みとなっている。そのウインチの点検を実施中だ。
Youtubeに映像があったが、ちょっと怖い・・・
Marinvest vessel M/T Maribel, Free Fall Lifeboat Launching Test
船はどんどん進んでいく。
今日はお好み焼き(関西スタイル)の作り方を教えた。これもメニューの一つとして加えてもらえるだろう。まあまあの味だった。今度はたこ焼き食べたいな。
夕方に強烈なスコールがやってきた。南洋特有とはいえ、バケツをひっくり返したようなスコールはすごい。昔はスコールが来ると清水節約のため、シャンプーを持って外で体を洗っていたと言う。
清水は造水器という機械を使って作られている。この機械(容器)のなかが真空になっており、ここに海水を通してやると沸騰する温度が40℃くらいで沸騰してしまう。なので主機関を冷やした冷却水(温度が90℃くらいある)を通してやると海水は簡単に沸騰するので、蒸発した水を冷やしてやれば清水となる。
本船では1日に20トンくらいの清水を増水しており、1日の消費量が10トンくらいなので、毎日10トンくらい増える計算だ。なので清水はどちらかと言うとあまり傾向にあ理、プーるで毎日清水を使っても問題ない。贅沢な世の中になったものだ。
日本丸では清水節約のため、風呂は海水風呂だった。上がる前におけ1杯の温水で体を流して上がっていた。海水風呂はそれはそれで乙なものだった。
7月4日
今日午前中にスールー海を抜け、南シナ海に入った。今航この辺りはスコールが多い気がする。
スコールの合間を縫って、甲板部が船上構造物のサビ打ちを行なっている。これは甲板が常に海水に晒されているため錆びやすい。
なので、錆びたところのペンキとサビをサビ打ち機で綺麗にし、ペンキを塗り直す作業をほぼ毎日実施している。が、イタチごっこだ。
今日の昼ごはんは、牡蠣の炊き込みご飯と、鳥かつだ。組み合わせは悪いが、炊き込みご飯の味はまずまずだ。
昼からは、船底にあるボイドスペースと呼ばれるカーゴホールドと船体外板の間にあるスペースだ。何かの原因で船体が破損した場合、海水が触接船内に入って来ることを防いだり、逆に貨物スペースが損傷した場合、貨物が直接船外に流出するのを防ぐ役割を持っている。
ボイドスペースは点検以外では乗組員が出入りしないので、酸素濃度が下がっている可能性があるので、事前に通風換気を実施する。その後酸素濃度を測定して安全を確認後、中に入る。点検中も酸素濃度計を常に携帯している。
ボイドスペースは人が十分立って歩けるほどの高さがあるが、中は真っ暗だ。鉄鉱石をつかみ出すグラブがカーゴホールドの底に強く当たると写真の様に凹みができる。
本船のプール、なんと4トンもの清水が入る。なので、昼一からずっと張り続けて夕方に好きな時間に入る。ちなみに温水シャワーも完備だ。
海の色がだいぶん濃くなってきたな。海が変わったせいだろう。
明日、本船は台湾沖に差し掛かる。
あの雲はなんだ?人差し指みたいだな。
本船の進行方向に向かって左側に行けってことか?
本船の進行方向を向かって左側を見ると、子供の形に見えなくもない雲があった。ちょうど小さい子供が座って両手をあげている様な姿だ。
さらに、左手の中指を突き上げて、こちらを威嚇しているのか??
明日は大時化になりそうな予感がした。。
2日間で進んだ距離:623マイル(1153.7キロ)
速力 :12.9ノット(時速23.8キロ)